高位南国人+治癒師+華麗なる治癒師+名医
要点・周辺環境
設定文
紅葉国の名医たち
ここは紅葉国のとある地上の村。
大半の国民は海底都市に在住しているが、観光地近辺には地上の村も存在している。
観光地が近いとはいえ、普段は穏やかな時が流れる静かな村である。
…がしかし。
「先生、急患です!」
簡単なものだったとはいえ、手術が終わったばかり。
一息すらつかぬ間に、村人がが病院へと駆け込んできた。
連絡をうけた医者は、急いで助手に手術台をはじめとする器具の清掃と消毒の指示をだしておく。
ゴーグルとマスクを外し、手術服を白衣に着替えて村人の前に現れた。
「落ち着いて、まずは患者の状態を説明してください」
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村人の話を確認、また患者の容態を確認した結果、
以前治療院より通達のあった、現在研究中の症例にあてはまることが判明。
医師は緊急マニュアル通りに治療院へのコールを送ることにする。
名医と言われようとも、医学の範疇では届かない範囲は依然として存在している。
紅葉国の医師たちは、それを身をもって理解しているのだ。
治癒師
ここは密林に半ば隠されたように存在する紅葉国王宮。
その一角に配置されている治療院である。
一部の機能はホスピタル騎士団として神殿に移されているが
治癒師たちの多くが王宮勤めなのもあり、本部は今でも王宮内に存在する。
緊急コールも、王宮と神殿の双方に送られることとなっているが
実際に動ける治癒師は、王宮でつかまることが多い。
今日も、治療院では治癒師たちが働いている。
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「……そろそろ大丈夫でしょうか?」
手を青く輝かせながら、治癒師は微笑んだ。
先ほどまで、メディカルチェックでも原因不明とされた謎の頭痛を抱えていた患者は
いつの間にか痛みがすべて無くなっていることに気づく。
「あれ…? だいじょうぶです。もうなんともない」
「それはよかった」
紅葉国の医療技術は高く評価されているが
治癒師の存在は数多いものではない。
また王宮での仕事もあるため激務を抱えているものばかりなのだが
彼らはその、慈愛に満ちた横顔を曇らせることはない。
悲しみを防ぐことができるのであれば、これ以上の喜びはないからだ。
華麗なる治癒師
原因不明の病や生物兵器にも有効な治癒師の力。
治癒師としての力を発揮できるものの数が少ないため
どうにか人数を増やすことができないか、
またその効果を拡大できないかという研究が行おうとされていた。
しかし、そもそも青い光の正体が不明のままの状態で
研究らしき研究ができるはずもなく。
それならば。
治癒師たちの思うがままに動かせてみたらどうか。
人数が自然に増えない以上、効果の拡大を狙う方法として
治癒師が求めるままに、環境を整備することに専念する試みがなされることとなった。
投げやりともいえるこの方法は、意外にも成果を見せることとなる。
現在、紅葉国の各病院には
中庭や正面広場として、広めのスペースがとられている。
普段は意識することもないが、これは治癒師たちの要望に答えた結果作られたものである。
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治癒師がその村に到着したのは、連絡から1時間後であった。
「緊急コールを受けてきました。患者はどちらですか?」
「今は、指示通りに広場横の病室に移してあります」
「わかりました、まずは診せてもらえますか」
簡単な診察を行った後、治癒師は頷いた。
「たしかに、報告通りの症状ですね。
それでは治療を開始します。
私は広場に出ますので、窓を開けて私の姿が見えるようにしておいてください」
医者はわけがわからないままにも
治癒師の指示に従い、病室のカーテンを開けて
患者から広場の様子が見えるように取り計らった。
「それでは、はじめましょうか」
着替えたその身に纏うものは白衣ではなく。
暑い南国ではめずらしい、
よく日にやけて健康的な小麦色の肌を隠すように、全身を覆う不思議な衣装。
治癒師が一歩歩く度に幾重にも重なった布が翻る。
全身を1枚の服で覆っているのではなく
この重なった布たちが、結果的に全身を覆うかのごとく見せているのだ。
王宮にいるときと同様、金の髪を頭環でまとめたその姿は
これから行う治療という行為にはほど遠く思えるものであった。
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広場の中央に立った治癒師は、目を閉じ、静かにその時を待った。
やがて両手が青く輝きはじめる。
ここまでは、医師も見たことのある景色であった。
しばらくして、治癒師は輝く両手を打ち合わせた。
パン!…と音が鳴ると共に、青い光が軽く広がる。
一度、また一度と打ち鳴らす度、その光はさらに周囲に広がっていく。
やがて、手を打ち鳴らす音は独特のリズムを刻み出す。
音にあわせて治癒師は軽くステップを踏みはじめた。
何が起こるのかもわからず
病室から様子を見ていた医師と患者は、ふと気がついた。
治癒師は手を鳴らすのをやめているのに
どこからともなく音が…音楽のようなものが周囲を満たしているのだ。
それは、村のみんなの明るい笑い声のようで。
村の周囲にいる動物たちの鳴き声を合わせたもののようで。
鳥たちの歌い声のようで。
星たちのきらめきを音に変えたもののようで。
音だけに注意を向けようとすると消えてしまうくらい儚くて
それでいて、どこまでも響き渡る音楽に思えてくる。
音に気をとられていた医師と患者は
さらなる変化に驚いた。
音楽に気をとられているうちに、治癒師の動きが変わっていたのだ。
最初のうちは、単純な音に合わせたステップだったものが。
響き渡る音楽に合わせた複雑な踊りと変わっていたのだ。
軽やかにステップを刻み、高くジャンプ。
ターンを繰り返したと思えば、溜めが入り、また軽やかに動き出す。
普段デスクワークと医療行為を専門としているにもかかわらず
動きは軽やかで、しっかりとした技術に裏付けられていた。
幾重にも重ねられた服は、ひらひらとたなびき、また治癒師にからみつく。
動きを邪魔するのではなく、華麗な動きへ彩りを与えるための服だったのがわかる。
それは踊りなのにもかかわらず、周囲に満ちる音に合わせて歌っている姿にも見えて。
世界への感謝のように見えて、祈りのように見える。
いつしか治癒師の全身は青い輝きに包まれて。
音と光が広場中を埋め尽くしていた。
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気がつけば、治癒師は再び医師と患者の前にいた。
いつの間にか白衣に着替えたその姿は
先ほどまでの激しい動きが嘘だったかのように、落ち着いたものだ。
診察をはじめたときと同様の笑顔で、治癒師は患者に話しかけた。
「気分は、いかがですか?」
患者は気がついた。
全身のだるさ、動く度にたしかに感じていた胸のあたりの痛み。
すべて消えてしまっている。
「あれ……?」
医師もあわてて診察してみるが、たしかにあったはずの症状がすべて消えている。
いったい何が起こったのか。
そもそも、先ほどの踊りはなんだったのか。
治癒師は「治療終了です」と2人に微笑みかけて、村を立ち去った。
医師と患者が確かに見たはずの光も音も、そして踊りも。
夢の中の出来事だったのだろうか。
他の村人に尋ねても、そのようなものなど見かけなかったと声をそろえる。
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最近の治癒師の活躍は、目を見張らんばかりのものとなっている。
以前にも増しての治癒能力と共に
不安定だったその力を、安定して発揮できるようになったからだ。
治療を受けたものたちは
光る手をあてられていた時より
さらに安定した治療を受けるようになった喜びを話しながらも。
いったい治療のときに何が起こったのか、あれは幻だったのかと首をひねる。
他にも、数百人もの患者の間をひらひらと動き回るだけでいつの間にか治療が終了していた、
難しい手術を手品のように軽くすませてしまった、などの噂が絶えない。
しかし、治癒師たちは特に語ることをしないし、尋ねられてもいつものように微笑むばかりだ。
能力
L:高位南国人 = {
t:名称 = 高位南国人(人)
t:要点 = 布地の多い服装,小麦色の肌で健康的な人材,金色の髪,頭環
t:周辺環境 = 密林の王宮
t:評価 = 体格0,筋力2,耐久力1,外見0,敏捷2,器用2,感覚0,知識0,幸運1
t:特殊 = {
*高位南国人の人カテゴリ = 高位人アイドレスとして扱う。
*高位南国人は根源力25000以下は着用できない。
*高位南国人は一般行為判定を伴うイベントに出るたびに食料1万tを消費する。
}
t:→次のアイドレス = 治癒師(職業),漁師(職業),ゲリラ(職業),藩王(特別職業)
}
L:治癒師 = {
t:名称 = 治癒師(職業)
t:要点 = 輝く青い手,慈愛に満ちた横顔,患者
t:周辺環境 = 治療院
t:評価 = 体格0,筋力0,耐久力0,外見0,敏捷0,器用7,感覚0,知識7,幸運-1
t:特殊 = {
*治癒師の職業カテゴリ = 派生職業アイドレスとして扱う。
*治癒師は治療行為ができ、この時、治療判定((器用+知識)÷2)を評価+3補正することを選択出来る。補正を選択した場合燃料1万tを消費する。
*治癒師はどこの世界でも活動できる。
*治癒師は生物兵器、伝染病を治療行為で根絶することが出来る。
}
t:→次のアイドレス = トラオ・テンダーブルー(ACE),聖女(職業),僧侶(職業),水の巫女の探索(イベント)
}
L:華麗なる治癒師 = {
t:名称 = 華麗なる治癒師(職業)
t:要点 = 華麗 ,輝き ,軽業治癒師
t:周辺環境 = 村
t:評価 = 体格1,筋力1,耐久力1,外見1,敏捷1,器用8,感覚1,知識8,幸運-3
t:特殊 = {
*華麗なる治癒師の職業カテゴリ = 派生職業アイドレスとして扱う。
*華麗なる治癒師は治療行為ができ、この時、治療判定((器用+知識)÷2)を評価+3補正することを選択出来る。補正を選択した場合燃料1万tを消費する。
*華麗なる治癒師は器用で装甲判定を行うことが出来、この時燃料2万tを消費する。この行動は75%ルールの制限を受ける。
*華麗なる治癒師は白兵戦行為をすることが出来る。
}
t:→次のアイドレス = 華麗なるトラオ(ACE),華麗なるゲリラ(職業),華麗なるカレー屋(職業),華麗なる春の祭典(イベント)
}
L:名医 = {
t:名称 = 名医(職業)
t:要点 = ゴーグル,マスク,手術服
t:周辺環境 = 手術台
t:評価 = 体格0,筋力-1,耐久力0,外見0,敏捷0,器用3,感覚0,知識1,幸運-1
t:特殊 = {
*名医の職業カテゴリ = 派生職業アイドレスとして扱う。
*名医は治療行為ができ、この時、治療判定((器用+知識)÷2)を評価+3補正することを選択できる。補正を選択した場合は燃料1万tを消費する。
*名医は治療で幸運判定が求められたら幸運評価を評価+2にして補正できる。(燃料は消費しない)
}
t:→次のアイドレス = ドクトルデス(ACE),マッドサイエンティスト(職業),クローン技術者(職業)
}